俺だけの花嫁



――――――……………

そして初デートの日がやってきた。



忘れていたけど女ってのは支度が遅い。



「真琴、まだ?」

「ごめん!もうすぐだから!」

「そのセリフさっきも聞いたんだけど。」



真琴の部屋の前の廊下から庭を眺め、三度目のやり取り。


ハァとため息をついていると「お待たせ」と真琴が出てきた。


文句を飲み込み、真琴を振り返る。

あ…。


真琴の姿を見てドキッとした。
髪を片方でまとめ、朱色のカーディガンに白のプリーツスカートが似合っている。

いつもと雰囲気かわると伝えたら、恥ずかしそうにはにかんでいた。



< 149 / 244 >

この作品をシェア

pagetop