俺だけの花嫁
――――――……………
そして初デートの日がやってきた。
忘れていたけど女ってのは支度が遅い。
「真琴、まだ?」
「ごめん!もうすぐだから!」
「そのセリフさっきも聞いたんだけど。」
真琴の部屋の前の廊下から庭を眺め、三度目のやり取り。
ハァとため息をついていると「お待たせ」と真琴が出てきた。
文句を飲み込み、真琴を振り返る。
あ…。
真琴の姿を見てドキッとした。
髪を片方でまとめ、朱色のカーディガンに白のプリーツスカートが似合っている。
いつもと雰囲気かわると伝えたら、恥ずかしそうにはにかんでいた。