俺だけの花嫁
水族館は思ったより人は少なかった。
さっきのことはなかったかのように俺は真琴に笑顔をむけた。
「真琴。イルカのショーがあるってさ。」
「あ、見たいな。」
真琴は振り返って笑顔を見せる。
いや…作る、が正解か。
気になってるって顔に書いてある。
さっきの人誰?って。
イルカのショーを見ながらその疑問に答える。
「母親だよ。義理の。」
「えっ!?」
「それを聞きたかったんじゃない?そんな顔してる。」
「お母さん…なの?」
「あぁ。莉奈のな。」