俺だけの花嫁
頬を赤くしながらも、その目は真剣に俺を見ていた。
何を…考えている?
あまりにも唐突で、真琴の真意がわからない。
真剣過ぎる目…。
俺の戸惑いとは反対に真琴は俺を離さない。
「…わかった」
そう返事をして真琴の頬に触れる。
柔らかい頬は火照っているのか温かい。
真琴はキスを望んでいる。俺達は夫婦なんだし…。
真琴はキュッと目を閉じた。
ソッと近づく。
あと少しで唇がつく。
しかし、俺は体をゆっくり離した。
「…やっぱりやめよう」
静かに真琴に告げた。