俺だけの花嫁
風間さんに笑われるかな
話もろくに聞いてもらえなかったって言ったら。
落ち込んだ気持ちのまま、けれどこの街を離れがたく、俺は海岸沿いをゆっくり歩いていた。
少し冷たい海風が慰めるようにそっと頬を撫でる
真琴を思い浮かべると胸が締め付けられそうだ。
女々しくて、出て行ったお前をすぐに迎えに行かなかった俺は最低の夫だ。真琴に愛想つかされても仕方ない。
今さら迎えにこられても迷惑だったよな。
それでも、
話はしたかったな