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あたしと雄大のことを聞いてくる人は、グループ内だけではない。
たまに話すような子や高校が同じで疎遠になりかけてた友達、雄大の友達とか、あとはサークルの先輩。
帰る頃には質問攻めにされたせいで、疲れきっていた。
そんなあたしを見ながら、雄大はケラケラ笑っている。
「付き合うって面倒くさい。」
そうボソリと呟くと、さらに笑ってくる。
「お前もしかして、男と付き合ったことないの?」
「…ないよ。」
「だからじゃね?」
だからなによ。
そんなに珍しいかな。
てか、そう考えたら雄大は初彼か…。
「なんで、好きでもない男と付き合わなきゃいけないんだろうか」
「お前な、俺と付き合えたなんてありがたいぞ!!
付き合ってるうちに確実に好きになるよ、俺のこと」
どっから来るんだか、その自信は。
ドヤ顔をしている雄大を横目に、あたしはスタスタと帰路を歩く。
横では舌打ちをする雄大。
こんな光景を見れば、だれも付き合ってると思わないだろう。
なのに雄大ときたら、面白がるように人前だと距離を縮めてくる。
だからみんなが盛り上がって、はやし立てる。
あたしはそれにうんざりしている。
こっちの気持ちも考えないで、あたしのこと振り回して、俺様な雄大なんて好きになるわけがない。
「むしろ雄大があたしのこと好きになるんじゃない?」
なんて、雄大みたいに自意識発言をしてみる。