ミルフィユと猫被り



「疾太〜昼どうする?」


「んぁ?」



枕よりも硬い机に張りついた頬が赤くなっていて少し痛い。


背中と手首、それから腰なんかがとても痛い。


だいたい苦手教科を居眠りするなんて、やっちまったななんて思っていた。



「昼っ!どーすんだ?購買行くんだったら付き合うけど。」


「ううん、いーや。」


「ぢゃ、いつもの場所いるから。準備できたら早くこいょ。」



頭をボリボリと掻いて手早にしわくちゃになった古典の教科書とノートを片付けた。


最近、灯貴と俺はつるんでる。


理由は、仲良かった恭って奴に彼女が出来たから。


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