ミルフィユと猫被り
「あ、灯貴くんいるー♪」
「だから?」
「弟があんな格好いいって自慢でしょ?もっと可愛がってあげなよ?」
ニヤニヤと可愛い顔を歪ませる、その表情は、女子とは思えなかった。
……もったいない。
奏があんまり嬉しそうに言うもんだから、横目でちらっと下を見た。
次は、どうやら移動らしい。
あっちってことは、多分理科関係だな…と、思いを巡らせた。
灯貴の近くには、たくさんの男子がいるけど、中でも見入ってしまったのは瞬の弟、恭。
憎たらしいくらい似ていてドキッとする自分が嫌になる。