ミルフィユと猫被り
「ったく、危なっかしすぎ。」
「は…………疾太……?」
「俺ぢゃ、不満すか?とにかく、行きますよ。」
だいぶ、強引に元来た道を戻る。
嫌だ………嫌だ………
恭のいるとこに戻りたくないっ…
「事情は………話してもらいますからね!」
その瞬間、疾太は、あたしに返事をする権利すら与えてくれなかった。
階段までダッシュして、勢い良く屋上まで駆け上がる。
開けたまっさらな世界にあたしは言葉を失っていた。