彼女志願!

「それ、倒れたじゃなくて『転んだ』って言わない?」

「そうかもね」



ふふん、と笑うお母さん。



だまされた!!!!


最低。

最低だよ、ほんと!



頭の中でパチパチと時間の計算をする私。


よし、まだぜんぜん、最終便に間に合う。



「私、帰るから」



玄関を出ようとしたら


「萌、待ちなさい」


鬼瓦がようやく口を開く。




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