彼女志願!

「お父さん、倒れたって……ぴんしゃんしてるじゃないっ!!!!」



玄関でボストンバッグを抱えたまま、絶叫する私。



そう、お父さんは相変わらず鬼瓦的に櫻井家に君臨していた。



なんなの、なんなの、なんなの!!!!



「倒れたのは嘘じゃないわよ、萌」



お母さんが、玄関に無言で仁王立ちするお父さんの膝のあたりを指さす。



「ここ、三針も縫ったんだから」



は……

はぁぁぁぁ!?



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