彼女志願!

私は穂積さんが抱える家族の問題をはっきりと知っているわけじゃない。


けれど彼は何かを抱えて、傷を負っている。


そして私はこの旅で、その何かに触れられるような、そんな気がしてるんだ……。



「ところってユズさんって、ニーナの親戚?」

「親戚っつうか……まぁ、そんな感じ。因縁浅からぬって感じのご縁だな」



プラチナブロンドで、ビジュアル系のボーカルみたいな顔をしているニーナから

『因縁浅からぬ』なんて単語が出てくると妙にミスマッチなんだけど、黙っておいた。




「お待たせ~あがってちょうだい!」

「はあい!」



ユズさんの呼びかけに返事をしながら、ニーナは履いていた靴を脱ぐ。





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