彼女志願!

なんと私の目線の先には……。


濃紺のスーツ姿の穂積さんと、しっとりとした和服姿の、ユズさんが連れだって歩いていたんだ。



「な……なんであの二人が!?」



声を挙げた次の瞬間、穂積さんが振り返りそうな気がして。
(30メートルは離れているにも関わらず)


サッと壁に隠れていた。



周囲から見たら私の行動は怪しさ爆発かもしれないけれど、仕方ない。



嘘でしょうと思いつつ、ごしごしと何度も目をこすり、穂積さんらしき人を壁からこっそり顔を出して見つめる。



あの濃紺のスーツ。

うちに置いてあったやつだ……。


クリーニング出したの、私だし。


見間違えるわけがない。



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