彼女志願!
「――そうですか。仁義、ね」
穂積さんは皮肉っぽく肩をすくめ、長い脚を組み替える。
そのお顔は相変わらずの無表情ではあるけれど、彼の頭の中身が高速回転しているのはわかる。
穂積さん……
いったい何を考えているんだろう?
「ニイナが心配なら、島に帰ってきたらいいじゃない」
それまでの空気を突如一変させて、ユズさんはどこか媚びるような口調で首をかしげる。
「当主の采配を持った真一が本家にいれば、あの子もあたしに迫ったりできないでしょう?」