彼女志願!
「ユズ。わかりますか。彼女はね、自分のことを悪く言われてるのに、そんな自分と付き合っている僕の趣味が悪いと思われたら嫌だ、なんてことを一番に考えるんです」
「――」
「いつだって、僕が明らかに悪いときだって、全部肯定してしまうんです。
自分の望みどおりの男でなくても、泣きながら受け止めて、愛してると笑う女なんです。
確かに賢くないかもしれない。僕がもっと悪い男だったら、彼女は今頃苦界の海に沈んでいるかもしれない。なのに彼女はただひたすら僕を信じて、見返りもなにも求めず愛してくれる……」
そして私の肩に置いた手に力を込める。
「こんな女、世界中探したってどこにもいない」
私のことを、どこにでもいるような女だと言ったユズさんの顔が震えた。