彼女志願!
両親は私の小説を認めてはいない。
小説家なんて、と頭から否定している。
だから私は、一冊目の本の印税をもらってからすぐに、親戚のおばさんに保証人を頼んで、家を出たんだよね……。
「パーティーは、アキ……倉田先生に連れてきてもらったんですけど、ちゃんと働いてるよって、安心してもらえるかもしれないし」
「あーなるほど。親孝行っすね」
そして彼は、なぜか私の肩を抱いたかと思ったら、腕を伸ばしパシャリと自分たちに向けてシャッターを押した。
な……なんなのこのひとー!!!!
目を白黒させていたら、なんとも上機嫌っぽい松田さんが声をひそめてささやく。
「先生、携帯は?」
「今日は持ってきてません」
「携帯しないと意味なくないですか?」
私に電話をかえてくるのは基本アキくらいだし。
一緒に行動するときには持ち歩かないことがほとんどだ。
「そうかもしれないけど、困りませんから」
「そうなんですか~」