歩み続ければ
柚side
「~♪~♪」
私は朝からハイテンションだった
周りから見たらただの変質者かもしれない
今までの私はクールビューティーを装っていた

でも...

あんなに嬉しいこと..
人の事なのにあんなに嬉しいと思ったことは人生でたぶん初

「~♪~♪」
スキップなんかもしてみたりする


------トントン

誰かに肩を叩かれた
「ん?」
振り向くとそこには


「おーはよっ、柚!」

笑顔の遥がいた

「おはよ、遥」

遥の顔は相変わらず笑顔...
そういうところ大好き

「でね、蓮がね明日映画行こうって誘ってくれたんだぁ」
遥はいいなぁ
クラスの人気者で
大切な彼氏と友達もいて...

それに比べて私は...

「遥は幸せ者だね」
すると、遥は一瞬戸惑ったような顔をしたけれどすぐにまた
いつもの笑顔に切り替わった
「そうかな? あ..でもそうかもしれない。柚もいるし、蓮だっているし」
「お世辞はいいよぉ、蓮君でしょ?」

すると、遥眉間にシワを寄せてこういった
「柚のバカァァー!! 私、柚の事大大好きなんだから! 全然お世辞じゃないよっ!」
「でも..私いっつも遥に迷惑かけてばっかりで、言いとこ1つもないし...」
「あぁぁぁ、もうなんでわかんないかなぁ...」
「...ごめん..」

遥は顔を真っ赤にしてこういった

「柚は素直だし可愛いし、頼りになるよっ!! だから親友なんだよっ」

そうして遥は照れくさそうにうつむいた
私はそんな遥を見て少し自信がついた

「..ありがとう...遥...うん!私自信持つよ!」


―――ありがとう、大好き遥


< 29 / 58 >

この作品をシェア

pagetop