歩み続ければ
柚side
「私..彼氏を殺したの...」

言っちゃった...

不安そうな遥の顔は見る見るうちに、曇っていった

「...っえ..殺したって...どいうこと..」

「.....」

そんな遥を見て、私はどう説明をしていいかわからなかった

「..ねぇ..ねぇ...! それって...」

遥の顔は青ざめ、驚きというか恐怖におびえる顔をしていた

まさか..遥勘違いかな...?

「あのね...聞いてくれる?」


      *****


そうして私はすべてを遥に話した
遥は最初、「いやっ..聞きたくないっ..柚が殺人者だなんて認めたくない」
といい、中々聞いてくれなかった

しかし、「私は殺人者じゃない」というと遥は耳をふさいでいた手を離し
聞いてくれた

私が中学の頃に付き合っていた事
とても大好きだったこと
.....
交通事故で彼を亡くしたこと

遥はうんうんとただただうなずいて聞いてくれた

私は、ある日彼との久しぶりのデートで舞い上がっていた
でもその日は雨だった...。
中止かと思い、彼に電話をすると彼は「今日は柚の誕生日だろ!? 中止になんてさせるかよ」といい雨の中ずぶぬれで家まで迎えに来てくれた。
それから私は彼にわがままを散々言った。あそこにいきたい、あれを買いたいその他色々だ。 しかし、彼は私のわがままにも笑顔で付き合ってくれた。 私はそんな彼が好きだった。 
そして家へ帰る頃..時間帯は大体夜の9時あたり。 彼は私の家まで送ってくれた。
まだ雨が降っていたので、彼は走って帰っていった。「じゃぁな、また明日」と手を振りながら。 私も「うん! またねっ」といい、彼が見えなくなるまで手を振り続けた。

そして次の朝いつもどおり制服に着替え、朝のニュースを見ていると
「たった今速報が入りました。 〇〇県××市××町で交通事故がありました。年齢は中学3
年生でしょう。 名前は――――」
その時、私は今まで感じたこともないような恐怖に襲われた。


だって...それは「私の大好きな彼」だったから...
すぐさま私は彼の家へ行った。 彼の家では警察関係の車がきていた。
私はそれを見るなり...黙って家へ戻っていった。
 
そして私は彼の葬式へ参加した。彼の弟や母親は泣いていた。 父親も寂しそうな顔をしていた。
そして私も泣いた。 葬式でやるべきことを済ませて彼の母親のもとへいった。
すると彼の母親は私を見るなり私にこう言った。


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