歩み続ければ
柚side
「おっはよ~ん、ゆ~ずちゃん♪」
「ハハハ、コイツバカだからさぁ、気にしなくてもいいよ? 
 それよりさ、今夜俺らとどぉ?」
「...結構です...」
うざい
うざい
うざい
ハァ、どうして男子ってこうなのだろう。
恥ずかしくないのだろうか...
「ねぇねぇ、柚ちゃーん。ちょっと、待ってよぉ」
「遊ぼうよぉ!!」
---ガシッ
「...いっ...」
腕をつかまれた
痛い.
「ね~~ぇ、無視もたいがいにしとけよぉ~?」
「そぅそぅ! あ~そぼっ」
その時私はもう
うなずくしかなかった
---もうだめだ...





「---おい、てめぇら人の女に手出してんじゃねぇ-ぞ...!」
そこにはこの前話したばかりの少年がいた
確か名前は...
---五十嵐新

「あぁ? てめぇ、誰にむかって口きいてんだぁ~?」
「わりぃーが俺らおめぇーみたいなチビ相手にしている暇
 ねぇ~んだよっ」

「うっせ...! 」  


            ******



「ごめん、新君・・・。 私のせいで痛い思いさせちゃって・・・」
「大丈夫だよ。 柚さんこそ怪我ない?」
あぁ彼はなんて優しいんだろう・・・



―――ドキッ
っえ!?
ドキ・・・ってまさか・・・
なわけない・・・よね


「じゃ、俺一時間目体育でバスケだからっ!
 いくわっ」
「でも、まだ口から血が・・・」
「あぁ、こんなたいしたことないって!
 じゃ、いくな、じゃぁな」
「....バイバイ」


―――五十嵐新



これが私にとって運命の出会いだなんて誰が想像しただろう...

             
    


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