机の上で逢いましょう。
あたしは、先生が
こちらを見ていないのを確認してから、
シャーペンを手にとった。

少し悩みながら
手を動かした。

『机の住人さんも、こうゆうのが好きなんですか?是非、話し相手に。』


なぜだかいつもより丁寧な文字で書いた。

他人が見るからか。

良く分からないけど、
あたしは、その
丁寧な文字のまま、
ポエムを書いた。


『時間なんて、すぐ過ぎてはかないけど、
きっと、はかないから、
精一杯生きている。
泣いたら、笑う。
ただ、それだけで良いでしょう?』



我ながら
ありがちな内容だと思った。


けど、あたしはそのポエムを消さないでいた。

いや、消せないんだ。


昔、誰かが言っていた。

"今過ごした時間で、残せるものなど、ごく僅か。失敗しても、残せるものは、残しておく。そして、幸せを掴め"


この言葉を聞いても
あまり、ピンと来なかった。

けど、忘れられずにいる言葉だ。
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