ふたつ星
「ちゃんと、ケジメをつけるべきだと思います……」
私の言葉に翔さんはゆっくりと頷く。
「前に進みましょう。一緒に……」
翔さんの膝に置かれた手に自分の手を重ねる。
二人ならきっと大丈夫。
二人ならきっと乗り越えられる。
私が微笑むと、翔さんはもう一度頷いた。
そして私は翔さんに一つお願いをした。
「私を小林さんのお墓参りに一緒に連れて行って下さい」
翔さんは驚いたように目を瞠る。
「翔さんが私を助けてくれたことを報告したいんです」