きゅーぴっど②

エピローグ


斎藤正樹side





《……で、強制送還か…》
「正確にいったら、飛ばされましたね」


中川桜の家から遠く離れた場所
そこに正樹はいた。


《ルールを破ったものには、無期限の謹慎処分を言い渡されるとは聞いていたが…》
「俺の場合、どこか無差別に飛ばされて
しかも天界に帰れなくなってるみたいです」


俺がそう言うと
電話越しにはあ、と重い溜め息が聞こえる。


《……分かった、わたしもこっちで何とかする》
「ありがとうございます、班長」


そう言うと、電話が切れた。



「…まいったな」


俺はその場でぐっと背伸びすると、
溜め息をついた。


―――…まさか、こんなことになるとは



すると突然、通話を知らせる着信音が鳴った。

俺は呼び出し人の名前を見て「うげ」と言いながらも
しぶしぶ電話にでた。



< 44 / 54 >

この作品をシェア

pagetop