スイートルームの許婚
俺は栗原の目の前に座り込み、ヤツの作成した資料に目を通した。



「…」


俺と同じで栗原もレストラン部門に着眼点を絞っていた。


「・・・リピターとして、来てくれるのはほとんどが女性だ…。ターゲットを女性に絞り、『ランチバイキング』のメニューをヘルシーでカロリーの少ないメニューの変更する…より多くの女性に来てもらうために…キッズルームも設置して、保母を常勤させる」



「子連れの女性を呼び込むのか?小さい子供のいる…女性がバイキングなんて食べに来るわけ…」



「手のかかる乳幼児が居れば…外出は困難だ…かと言って…家に閉じこもってきれば、ストレスが溜まる…。そんな女性たちに優雅な時間を与えてやるんだよ…」



「・・・」
栗原の案は具体的だった。



「2階にある美容室と美容サロンもキッズルームを利用できるようにしよう…そうすれば、もっと効果的だ」



「・・・お前…ホテルを建て直しコトあるのか?」



「別に…男よりも女の方が…行動的なんだ…。口コミサイトで投稿してるのもほとんどが女だ…いっそのコト…大手のトラベルサイトに登録して…全国的に宣伝すれば・・・」















< 214 / 289 >

この作品をシェア

pagetop