新選組にタイムスリップ!?
「まだ、コイツが味方って決まった訳じゃねぇだろ」
「でもよ、見た目的に味方だろー?」
「どっちにしても、まだ巡回はさせねぇ。分かったな」
ギロっと私と藤堂さんを見て、言葉を放つ土方さん。
こう睨まれると、反論が出来なくなるのは皆同じだと思う。
「はい…。分かりました…」
「ちぇっ。分かったよ」
隣の部屋で藤堂さんが袴を探して居るとき、
はぁ、と漏らした溜息が藤堂さんに聞こえていたらしく、言葉をかけてくれた。
「まぁ、いつかは行けれるんだし。元気出せよ、千夏!」
ニッと笑みを浮かべ藤堂さんがくれた言葉に、私は元気を取り戻した。
そうだよね、いつかは一緒に巡回させてもらえるんだから。
ここで諦めたら、戻れなくなっちゃう。
絶対に、未来へ戻るんだから…!
「ありがとうございます、藤堂さんっ!」
藤堂さんに頭を下げ、ニコッと微笑む。
「い…、いや…。別に大した事はしてねぇし…」
少し赤面しながら、顔を逸らす藤堂さん。
「藤堂さん…?大丈夫…ですか?」
「いや、大丈夫!気にすんな」
「そうですか?なら安心です」
薄っすらと笑みを浮かべる私。
藤堂さんって…、元気な人だな…。
江戸っ子って感じ…。
クスクスと笑う私を、藤堂さんは不思議そうに見ていた。

