手を伸ばせば、届く距離まで。



ぱらりとめくられ、貼られる成績表。


息を必死に整えた。


すべてが、かかっている。


「………………。」


真樹も必死の形相だった。


ふと向くと、つらりとした顔の久野もいた。


みんな目線は成績表だ。



―――パラッ…


「………あ」



―――3学年第1期―――



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