手を伸ばせば、届く距離まで。



まばゆい太陽と空が、雲に埋められていく。


華織は俺の言葉を待つように、うつむいたままだった。


俺は空を見上げながら言う。



「…俺は、華織を拒否しようだなんて、思ったことない」


「………」


「全部華織で、俺は生きていたから」


「…あたしで…?」


「そ。友達も親友も、心の底からそう思ってたのは、華織だけ」



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