手を伸ばせば、届く距離まで。



華織の顔が、カーッと赤に染まる。


なんか新鮮だ。


「たぶんこれからもそう。華織のために俺は生きる」


「……あのさ、圭」


「ん?」


雨粒がポツリと、降ってきた


雨か?空が真っ暗だ。


「よくそんな恥ずかしいこと、堂々と言えるね…前からそうだったけど…」


―――ザーッ。


「やば!降り出したぞ華織」


「………って…」



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