手を伸ばせば、届く距離まで。



ニコッと、笑う。


「お答えしますね。俺は神崎昇、妹は神崎愛桜です」


「…神崎」


妹ちゃんは、その苗字を何故頑なに教えなかったのだろう。


それに変な『兄の教え』。


神崎という彼は、察したように説明し始めた。



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