手を伸ばせば、届く距離まで。
沈黙が続いた。
俺はもしかしたら、真剣な顔をしていたかもしれない。
本気だと、伝わっていたかもしれない。
しばらくして、華織はおかしな笑顔を浮かべた。
「あ、あれ?何か違うくない?」
「……反対から言えば、そうだなって」
「は、ハハハ。そうだよねえ…」
…………………。
あれ、おかしな雰囲気。
「おみず!」
トオノが、せかせかと水道を止める。
俺らは、終始無言だった。