俺のクラスの苦手な男女!?
そう言いながら、梓の頬を伝うのは一筋の涙。

「泣いている」

「えっ」

「やっぱり、寂しいんだな」

そう言って、梓の手を引き引き寄せた。

ぎゅっと、守るように抱きしめる。

何故か、そうしたかった。

「泣きたいだけ、泣いていいぞ」

「うっ・・・」

ポンポンと一定のリズムで、背中を叩きながら泣き止むまでそうしていた。



「大丈夫か?」

「うん ありがと」

「まぁ、俺らダチなんだから寂しい時はいつでも、俺を呼べ」

「ありがと」

「いつでも、駆けつけてやるから」

「ありがと」

「じゃあ、俺はそろそろ帰るわ」

「あっ待って!!」

「えっ」

「もしよかったらお礼に、夕飯ご馳走したいの」

「いいのか?」

泣き止んだとはいえ、まだ不安定な梓を置いていけなかったし。

「うん!! ゆっくりしていって」

「じゃあ、ご馳走になる」
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