生まれ変わってもキミが好き【完結】
「あ、清春くん髪すご~い! おはよ~!」
「今日もねむそうだね~!」
「寝ぐせかわいー! 髪超似合ってるよ!」
あたしたちを追い越していく女子たちが、クスクス笑いながら清春に声をかけていく。
清春は変わらずねむそうで、返事もしないけど。
清春は人見知りだから、あたし以外の女子とはほとんど話さないんだよね。
なんで愛想の悪い、背が高いばっかの寝ぼすけが、こんなにモテるんだか。
納得がいかなくて、ちょっと腹立つ。
清春は顔は整ってるけど、ちょっと女顔だし、目が半分しか開いてないし。
勉強はそこそこ、スポーツもそこそこ。
性格も面倒くさがりだけど、悪くはない。
でも寝太郎だよ。
遅刻の常習犯で、サボリ魔。
なのにモテるとか、月イチ以上のペースで告白されるとか!
清春のくせにムカつくー!
あたしなんて告白されたことないのにー!
「清春。あんた将来の夢、なんだっけ?」
「ニート。もしくは引きこもり」
これだよ!?
それは夢でもなんでもない、ただのダメ人間宣言だよ!