私と彼の一週間
どうして帰って来ないの？

そのことで頭がいっぱいだった。

私何かした？
昨日たくさん怒鳴ったから？


「・・・もう・・・怒らないから・・・・っ・・・」


怒ったりしない。
一週間、楽しく過ごすって決めたもん。
だから・・・・だから・・・っ・・



「帰ってきてっ・・・・・」



私はその場で泣き崩れた。
どうして、こんなに帰ってきてほしいと思うのかはわからない。
でも、たった一週間の関係しかない颯人。
好きとかそういうわけじゃない。
一週間が過ぎても、ずっと一緒にいてほしいとも思わない。
ただ、この一週間だけは。
一週間だけは、一緒にいたい。



「ﾋｸｯ・・・・颯人っ・・・ﾋｸｯ・・っ」



「・・・・鈴ちゃん？」



・・・・颯人の声が近くで聞こえた。
見上げると、目の前にはきょとんとした顔をしている颯人が。



「どうしたの？どこか痛い？」


傍に近寄って、頭を撫でてくれる。


「大丈夫？病院行く？」


目の前に颯人がいるという現状を受けいれることで頭がいっぱいだった。
返事をする余裕もないほどに。



「・・・・颯・・・・人・・・・」


「ん？」



・・・・聞きたいことはいっぱいあるんだよ？

どうしていなくなったの？

どこにいたの？

どうして帰ってきたの？

もっといっぱい聞きたいのに・・・・・言葉が出ない。
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