私と彼の一週間

携帯

「・・・ん・・・」


朝、眩しいくらいの太陽の光が部屋に射しこむ。



「今・・・何時・・・」


「8時だよ」



時計を見る間もなく、返答が返ってきた。



8時か・・・・そろそろ起きないと2度寝しちゃったら、遅刻しちゃうな・・・・。


まだ眠たい体を起こすと、目の前には綺麗に染められた茶色い髪が濡れていて。
ニコニコと笑っている颯人が。



「・・・・お・・・はよ・・・・」



「おはよ♪鈴ちゃん♪」





・・・・あれ・・・。何で颯人がここに・・・・・。
確か昨日・・・・・。







『颯人、絶対私の部屋に入って来ないでね』





『どうして?』



『当たり前でしょ!
1週間、同じ屋根の下で暮らすんだし・・・・そ、それに・・・女と男だし・・・・』




『襲ったりしないよ?』



『そっ、そういう問題じゃないの!
とにかく、颯人はリビングに布団敷くからリビングで寝て』



『ぶーぶー・・・・・わかったよー・・・・』





・・・・というやり取りがあった




・・・・・・・・・・・・・あれ?!何で部屋に颯人がいるの?!
今の話の流れじゃ、ここにいないはずだよね?!




「颯・・・・」



「あ、起こしに来ただけだからね?
仕事ってこのくらいの時間に起きるもんじゃないのかなーと思ってさ
ちゃんとリビングで寝たから」



あ・・・・そうなんだ・・・・。
約束はちゃんと守ってくれるんだ・・・。
まぁその方がありがたいんだけど


今日は大事な取引先とのやり取りがあって遅刻するわけにはいかない。
まぁ・・・・ある意味・・・助かった?
でも、自分で起きたし・・・・。
まぁ・・・いっか・・・・。


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