ホストーカー 【完】
全ての客を返し、一日の反省会を終えたのは朝4時を迎えた頃だった。
「じゃ、俺もう帰るから。」
「今日打ち上げでないんすか!?」
新入りの幸祐【コウスケ】が帰ろうとする俺に声を掛けてきた。
「ん~、天使が待ってるから今日は直ぐに帰りたいんだ。」
「天使…?もしかして、彼女っすか!?」
「ま、そんな感じかな。」
幸祐は目を輝かせながら
「麗さんの彼女…!マジ見てみたいっす!!今度紹介して下さいよ!」
「絶対無理。…あっ、じゃあもう帰るから。」
「絶対紹介して下さいよ~!」
と言いながら、幸祐は俺に手を振った。
絶対見せてやるもんか。
心の中であっかんべをしながら俺は繁華街の中心地に出た。