ホストーカー 【完】
私はどうすればこのアホらしい喧嘩を止められるのか、脳みそをフル回転させて考えていた。
そうえば、書店のお試し読みの少女漫画にも似た様なシーンがあった気がする…
一人のか弱い女の子を幼馴染の二人が取り合いして喧嘩してー…
確か、その時女の子は間に入って体を貼って喧嘩を止めさせた。
…いや、ダメだ。絶対痛い。
ここで今起こってるのはあんな漫画の中の喧嘩には比にならない激しい奴だ。
私が一生懸命考えているうちにも、無情にも時は過ぎて行った…。
麗羅が圧倒的、優勢。
きっと、この状況からのコウさんの逆転は不可能だろう。
麗羅は、笑いながら、ただ、コウさんからの攻撃を避けてコウさんの体力は消耗するばかりだった。
「はぁ、もう飽きちゃったな。」
ついに、麗羅が動きだし、コウさんのお腹に向かって拳を入れ様とした時。