ホストーカー 【完】
「美麗ちゃんっ!」
俺はすぐに部屋に戻った。
そして、まだ何も知らない彼女を抱き締めた。
「麗…羅…?」
目を丸くして、驚く美麗ちゃん。
俺の恋なんて初めから成立するなんて思っていなかった。
第一美麗ちゃんは俺を男として見てくれていない。
「いきなり…どうしたの?」
「ごめんね、沢山傷つけて」
もうこれで最後だから安心して
美麗ちゃんにはもっと優しくて、表の世界で一生懸命働く人の方が似合っている。
「もう、抱きついたり、無理矢理キスしたり、閉じ込めたりしないから
今だけ、我慢して。」
今だけ、だから。
「美麗ちゃんを一生分充電させて。」
ぎゅーっと、小さな体を強く強く、抱き締めた。