ホストーカー 【完】
私は裸足のまま、家を飛び出した。
お父さんは私が反抗するはず無いって過信して居るから部屋には鍵を掛けずに出て行ったらしい。
そんなお父さんに今だけ感謝したい。
そして、自分にまだこれだけの行動力があったことに自分自身が驚いた。
また、約束を破るけれど
アイツにどうしても会いに行きたい。
裸足の足にも気にも留めず、私はあのマンションへと走り出した。
周りの目なんて、気にならなかった。
一秒でも早く、アイツに会いたい。
マンションに入ると管理人さんに鍵を忘れたと言うとすぐにドアを開けてくれた。
「麗羅…!」
ドアを開けると、そこにはもう既に麗羅は居なかった。
「うそ…」
まだ一時間しかあれから経っていないというのに。
でも、めげることなく私はまたすぐに足を進めた。
次は、繁華街へ…と。