spiral













「風っ!」



辿り着いたのは、見覚えのある公園
昔、まだ小さかった頃に風と亜未の三人でよく遊んだ場所


ブランコの所に、風と亜未の姿があった



「…亜未!?」


何でコイツがここに…



「俺が呼んだんだ。どうしても、直接伝えたい事があったから…。」



「直接、伝えたい事…?」



何故か言葉が震えた

いつもの風じゃない

それは嫌でも分かった





「大地、亜未。」



風の視線が


真っ直ぐ、俺達を見据えた



「俺、魔界に帰ることにした。」






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