ルビゴンの河の先
―――それから。
嫌がる竹中さんに薬を飲ませ、夜は静かに更けていった。
ベッドに入り、私はふぅと息を吐き天井を見つめる。
………戦国時代、かぁ。
歴史としてしか習ったことのない過去。でも竹中さんはつい最近までそこで命を懸けて生きていて、今だってそこに戻ることだけを考えているはず。
「…いいなぁ」
誰かにそんな風に思われてみたかった。
「―――寝よう」
強引に思考を止めると、私は頭から布団をかぶる。
無理矢理目を閉じてはみたけど眠気はさっぱりおそってこなかった。