ルビゴンの河の先
結局この日は竹中さんの体調のこともあるので仕事は休んだ。
いいのか、と聞かれて病人を置いてはいけないから、と答えれば彼は小さく息をもらす。
「すまないな」
「いえいえ。有休たまってますから」
それから、私たちはテレビを見たり竹中さんの質問に答えたり、ゆっくりと過ごした。
誰かとこんな風に過ごすのは久しぶり。
でも、これだって永遠じゃない。
甘えちゃいけない。
竹中さんは、いつか必ずいなくなってしまうんだから。