ルビゴンの河の先
―――あのとき、胸騒ぎがした俺は夢中でぺんを走らせた。
あかりが帰ってくるまで待ってはくれそうにない。
だとしたら、せめて感謝だけは伝えなければ………
震える手で手紙を書きながら、走馬燈のようにこちらでの日々を回想して。なぜこんなに動揺しているのかわからなくて。
もっとあかりのそばにいたかった。
あかりを見ていたかった。触れたかった。
自分の手で、守ってやりたいのにそれもできない。
泣かせたくなんかないのに、きっと俺のいない部屋であかりは泣くから。
こんなことなら、自分の気持ちを誤魔化さずに言えばよかった。
あかりに惹かれていると、俺はとっくに自覚していた。