誘う華
沸々と怒りがこみあげてくる。
正体のわからない『何か』と、ゼオンが傷つけられたのに何も出来ない自分に。

「じゃあ、いこうか。あ、無事でいたいなら、くれぐれも暴れないでね。」



そういうと、突然部屋の中に竜巻の様な風がおこる。
竜巻はあたしをつつむ。

すると、体が浮いて外へと向かっていく。


生まれてから初めて出る外が、こんな形になるなんて…。

きっとゼオンは怒るんだろうな…


ゼオン…ごめんね。



バイバイ…



あたしは竜巻にのまれたまま、窓から外へと連れ出された。
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