誘う華
ゼオンが持ってきてくれた壮大な冒険物の本を読み終えると、辺りは暗くなりはじめていた。


「また、やっちゃった…」


読みはじめると、周りが見えなくなってしまう悪い癖。

気付けば、ゼオンも階下の自宅に戻っていた。



もう、契約している魔物ーアロン様とアノン様が来てしまう…

準備しなくちゃ…

ベット横にある小さな箪笥から黒のベールを取り出し顔を隠す。

位(クライ)の高い魔物と顔を合わせてはいけないから。
< 8 / 25 >

この作品をシェア

pagetop