竜王様のお気に入り
ヤヨイはハクリュウに、髪をクルクルと巻き取られては離される、その感触を心地よく感じていた。


正直、納得した訳ではない。


でも、ハクリュウがそう言うなら。


「分かった。信じるよ。」


ヤヨイは素直に頷いて、上目遣いにハクリュウを見た。


そんな表情がたまらなく愛しくて、ハクリュウは優しくヤヨイに口づける。


「ハ・・・ハクリュ・・・」


舌が絡まり、ヤヨイは途切れ途切れにしか息ができない。


苦しそうなその表情もまた、ハクリュウを虜にしてしまう。


どうやらハクリュウは、口づけるだけでは済まなくなりそうだ。


ハクリュウは、愛しいヤヨイをしっかりと腕に包み込み、一刻も早くこの忌々しい天界から離れたいと、改めて決意を固めた。

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