竜王様のお気に入り
ハクリュウは自身の白龍そのものを基調とする、白銀で彩られている。


だとすると、紅を基調としているコウリュウは、言わずとしれた、紅龍だろう。


ヤヨイは容易く想像できた。


ハクリュウが、凛々しく雄々しい冷酷な白き竜王であるならば、コウリュウは妖しく艶やかな、紅い参謀といったところか。


髪の色も真紅で、衣装も全体に紅の色調なのだが、瞳はハクリュウと同じく漆黒に揺れている。


「はじめまして。
ヤヨイです。」


この美しい人も、やはり龍の姿になるのかな。


そんな事を思いながら、ヤヨイはハクリュウの隣から、コウリュウにぺこりと挨拶をした。


コウリュウは冷たい視線で一瞥すると、ヤヨイに挨拶を返す事なく竜王に声をかける。


「竜王陛下。
明日の儀式の手はずが整いましたので、ご報告いたします。」

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