竜王様のお気に入り
ゆっくりとヤヨイは深呼吸をしてから、ハクリュウの瞳をしっかりと見つめた。


「私ハクリュウの事、信じてあげてもいいよ。」


そう言って向日葵のように眩しく笑うヤヨイに、ハクリュウは目を細めて微笑みを返す。


天下の竜王陛下に向かって、こんな言葉使いをしても殺されないのは、ヤヨイくらいであろう。


「それはそれは・・・。
信じていただき光栄です。
我が愛しの姫君よ。」


ハクリュウはふざけたように呟いて、ヤヨイをぎゅっと抱きしめた。


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