アラサーだって夢をみる【12/23番外編追加】
それは音楽プレーヤーで。
プレイリストの一番上には。
「あ、あの、それはっ!」
思わず伸ばした手首を掴まれた。
再生がはじまり、三神さんの低音ボイスが流れる。
これはドSのキャラに調教されるというシチュエーションの囁き系CDだ。
――私のバカ。
よりによって、なんでこんなのを。
数ある作品の中でも一番エロいやつなのに。
恥かしい。
死にそう。
全身の血が沸騰してるみたいに熱い。
頭の中が真っ白で、手が震えて止まらない。
「いつも聞いてくれてるの?」
そんなこと言われたって。
もう、このまま消えてしまいたいと思っていると、
「ねえ?」と掴まれている手を、ぐい、と引かれた。
えっと思った時にはソファーに背が沈み、三神さんが私を見下ろしている。