アラサーだって夢をみる


それから部屋を出るまで
ただ黙って抱き合っていた。   

時々キスをして

言葉を交わすことも
次の約束もしないままで。

その腕の中で
私が思っていたのは一つだけ。

――ずっとこうして居られたら。


三神さんの鼓動と
時が近づいてくる足音を聞きながら
   
こんなに切ない想いがあることを

初めて知った。

 




☆-☆-☆-☆


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