ランデヴー





響子さんが私を訪ねてきた、翌日。


私はどうしても外へ出る気になれず、会社を休んだ。



今まで多少の体調不良でも、急に会社を休んだりしたことはなかった。


私が休むということは、誰かが私の代わりに仕事をするということだ。


しかも何の準備もなしにそれをすると、職場に混乱を招く。


そう思うと行かなければならないという気持ちが働いて、簡単には休めなかった。



でも、今日は何もかもが限界だった。



雨に濡れたままの体で一睡もしていないからか、体が重く、頭も働かない。


何も考えたくない。



こんな喪失感は初めてのことで、頭がおかしくなりそうだ。



響子さんの儚げな表情、陽介の笑顔、楽しかった思い出……。


色んなことが頭の中をループして、抜け出せない。


息が止まりそうな程に苦しく、止め処なく涙が溢れる。
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