ランデヴー
微かに陽介の温もりが残る自分の体を、震える手でギュッと抱き締めた。



「うぅ……っ」


堰を切ったように溢れ出す涙を拭うこともせず、私はソファーの上で泣いた。


とにかく、泣いた。



こんな恋、きっともう2度とできない。


あんなに好きな人、2度と現れない。



大好きだった。


大切だった。



でも……。


さようなら……。



声を上げて泣きながら、これで最後にしようと思った。


陽介のことを思って泣くのは、これで最後。



別れの言葉を何度も呟くように口にしながら、私は1人泣き続けた。
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