ランデヴー
夏休み明けの社内は、平和だった。
平和過ぎて――。
「坂下、夏休み何してたの?」
「いえ、特には何も……」
「何だよそのつまんない反応は。いいよな、夏休みがあったヤツは」
「はぁ……」
私は会社帰りに、佐原さんと大地さんと倉橋君との4人で居酒屋へ来る羽目になっていた。
そもそも佐原さんの誘いを大地さんが受けたのが始まりで、だったら課の飲み会にしようと言い出し、いつの間にやら私と倉橋君も頭数に入れられていたのだ。
榊原さんは、用事があると言って帰って行った。
目の前でそんなことをされるとこっちも断りづらくなり、生憎用事もなかった私は付き合いだと割り切って参加するに至る。
「俺は1人寂しく会社で仕事してたって言うのに……」
「自ら出社したんでしょうが」
大地さんが冷静に突っ込む。